代表者のご挨拶
私は、グループ会社の㈱安田物産で、委託給食やプロパンガスの営業担当者として、高齢者施設・障がい者施設・認可保育園などを運営するお客様とお話をする機会が多くありました。
グループ会社に安田物産を持つ企業として「ぱんの木」という障がい者福祉事業を行うことになり、どのような福祉サービスをご提供するかとても悩みました。
ひとことで福祉と言っても、多くのサービスがある中で、「皆様が求めていること・私自身ができること」を追求しました。
結論として、「障がいを持つ方ひとりひとりに合った就労場所が少ない」という現実と、「社会に貢献できる事業を展開していきたい」という私自身の思いが繋がり、多くの方々のご支援を受けて就労継続支援施設B型「ぱんの木」は生れました。これまで培ってきた給食・弁当・プロパンガス等の事業所運営のノウハウやネットワークを生かしながら、「ご利用者ひとりひとりを理解し、ご利用者が輝いて仕事が出来る環境づくり」をコンセプトにグループ企業の安田物産での一般就労に向けた支援を行って行きたいと考えております。
これが、私の思う。「ぱんの木」の気持ちです。
なぜ?「ぱんの木」なのか?

ハワイには「ぱんの木の神話」がたくさんあります。
その一つに次のような神話があります。
むかし、人の姿をした神が何人もいました。神の一人、クーはごく普通の男として、ハワイ島の一人の女性と結婚し、この島に住み、土地を耕し、妻や子どもたちと生活をしていました。
数年が経ち、飢饉(ききん)(※)が訪れ、海から山まで島中の人々が飢えと病気に苦しんでいました。クーの家族も飢えに苦しんでいました。クーの子ども達も食べ物を欲しがり、妻はすすり泣きました。
「子ども達の食べ物を持ってこようか?でも、きっと長い、長い旅になるだろう」 とクーは妻に言いました。
「戻ってくるのでしょう?」妻は不安げに彼に尋ねました。
「もしも出かけたら、二度とは戻れないだろう」彼は答えました。
妻は彼にすがりつきました。「ああ、行ってはいけません!」彼女は言いました。けれども、子ども達が食べ物を求めて泣き叫ぶと彼女は再び夫の元に行き、「子ども達が苦しんでいるのを見ていられません。」と、やっとの思いでそれだけを言いました。クーは妻の気持ちを受け止め、その晩畑に出てくるよう妻に言いました。
クーは妻に悲しい別れを告げると畑に逆立ちをし、地面にもぐりこみました。妻は悲しくて、土の中にもぐってしまった夫を思い毎日泣き、その涙は土にこぼれ落ちました。
その後・・・。クーのもぐったところから芽が出て木が成長し、その木に果実がたくさんなりました。イム(※)が焚かれ、熟した実が焼かれました。食べてみると、とてもおいしいものだと分りました。妻と子ども達は夫の生まれ変わりの木になった果実をおなかいっぱい食べることができました。今では果実が家の中にたくさんあり、近所の人々に分けてあげるのにも十分なほどになりました。しかし、その実はクーの家族だけしか摘むことはできません。他の誰かが取ろうとすると、樹は後ずさりして地面に隠れてしまうのです。芽が生えてくると家族はそれを摘み取り、友達や近所の人々に分けました。
「これを植えなさい。そうすれば、あなたの所にも実が実りますよ」。そうやって、パンノ木は、ハワイの島中に広がったのです。
※飢饉(ききん)・・・農作物が育たず人々がおなかをすかせること
※イム・・・地面に穴を掘り熱い石を並べ、食材を乗せて蒸し焼きにするハワイ式かまど
この話はハワイの神話です。
私はこの物語の中から「親が子どもを思う計り知れない愛情の深さ」を強く感じました。
株式会社MTHにて「障がい者ライフサポート ぱんの木 」を行うにあたり、「子を思う親の心」+「安心した生活 すべてが営める環境 」を作っていきたいと思います。
一見、パン屋さんと間違えてしまいそうですが、事業を取り組むにあたり私達の活動には、「ぱんの木」という名前が適していると感じました。
株式会社MTHの障がい者ライフサポート「ぱんの木」は、物語のような子を思う親の気持ちで、就労継続支援事業(就B ぱんの木)共同生活援助(障害者グループホーム LocoHome)の運営を行ってまいります。よろしくお願い申し上げます。
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